BtoB マーケティングでは最初にターゲット(アプローチする対象)を設定
■ペルソナ設定
BtoBマーケティングのご担当者は、普段からどのようにマーケティングすると売上効果に直結するのか、非常に苦慮されているのではないでしょうか。
BtoCマーケティングの場合は、相手が個人(一人の消費者)なので、その個人のニーズを捉え、その個人の興味関心とタイミングをキャッチすることが最も大事になってきますよね。つまり、個人=決裁者(お小遣い制だったとしても)なので、その個人が「購入しよう!」と決断するためのアプローチが重要になります。また、皆様が一消費者の立場の時を想像していただくとわかりやすいと思いますが、検討期間も大変短く、購入のための判断軸もそれほど複雑ではないかと思います。
一方、BtoBは、個人ではなく、企業(=会社)となるので、「購入(=発注)」までのステークホルダーが一人ではありません。したがって、発注を決断するまでに非常に時間を要しますし、決断プロセスや判断軸も非常に複雑になります。
そのため、マーケティングをする際には、誰向けのメッセージとするか、メッセージを受け取った方にどういった行動を起こしていただきたいのかをしっかり考え、準備することが大切です。
あなたの会社のサービスを届けたい(=知ってもらいたい)相手は誰ですか?
1)業種・業界
・届けたい相手方の業界は明確になっていますか?
「サービス業」「飲食業」「工業」「漁業」「製造業」「建設業」「卸売業・小売業」「不動産業」「医療・福祉」など、業種・業界によって、サービスの使い方(ニーズ)も変わってくるため、どういったサービスが求められているのかを整理する必要があります。
2)職種
・仕事の種類のことを「職種」といいますが、職種は「営業職」「事務職」「経理職」「人事職」などに分かれます。職種によって、必要とするサービスは異なります。例えば、顧客管理のデータベース(DB)といっても、営業職の方が利用するための営業工程を管理するものと、事務職(コールセンターなど)の方が利用するお問い合わせ履歴の登録など、用途は全く異なるので、マーケティングの方が伝えるべきメッセージも相手方の職種により使い分ける必要があります。
3)立場・役職
・BtoBマーケティングの場合は、届けたい相手は必ず「企業・会社」になります。その相手方(企業)のどういった立場の人に、メッセージを届けたいのかを明確にしましょう。
例えば
・決裁者(経営者・役員・店長など)
・事業部内の企画者・管理者
・実際にあなたのサービスを利用する運用者
など、立場(役職)によって、捉え方・受け止め方が異なります。
経営者にとっては、あなたのサービスを導入することによる費用対効果(ROI)を気にされるでしょうし、企画者・管理者にとっては、そのサービスでどういった世界観を目指すのかといったことがメインとなるでしょう。一方、運用者の場合は、そのサービスの使い勝手や、工数削減(メリット)などに主眼が置かれるでしょうから、あなたの会社のサービスをアピールするにしても、その相手方の立場に沿ったアピールにしないと効果が期待できなくなってしまいます。
あなたは、「ペルソナ」という言葉を耳にしたことはありますか?
伝えたい・届けたい相手によって「メッセージ」は全く異なりますので、企業のマーケティング戦略において、ターゲットとする相手方(ユーザー)を明確にすることは非常に重要です。上記の通り(1)業種・業界(2)職種(3)立場・役職によって、受け取るメッセージやニーズは異なるため、全員に伝えようとすると、結果的にメッセージがぼやけて(薄れて)しまい、誰にも伝わらない(心に刺さらない)ということになりかねません。
まずは、あなたの会社のサービスを伝えたい(=あなたがアプローチしたい)相手方の人物像(=ペルソナ)を明確にしましょう。
例えば
・居酒屋のオーナー(店長)(=決裁権限あり)/30代/男性
・クレジットカード会社/コールセンターの課長(=決裁権限なし)/40代/女性
・大手証券会社/一般事務職/20代/女性
等のように、まず最初はそんなに細かくなくてもいいので、上記のように大雑把にペルソナを設定してみるといいでしょう。何もペルソナを設定しないよりも、上記のようにターゲットを絞り込むことで、伝えたいメッセージもより明確になります。
もし、まだ「ペルソナ」を定義(設定)していない場合は、まずペルソナを定義するところから始めてみてください。