Mail Marketing(メルマガ)はとても有効
メルマガで効果を出すには
今、あなたの会社ではメールマーケティング(メルマガ)を実施していますか?
近年、Webサイトをチェックしたり、マーケティング・カンファレンスや、セミナーに行くと、メールマーケティング(メルマガ)の施策評価はまさに二分しています。
「メルマガはマーケティング施策として有効だ!」という意見もあれば、逆に「メルマガでコンバージョンを獲得する時代は終わった・・・」といったように。
まだ、メールマーケティング(メルマガ)に取り組まれていない方はそういった情報によって、自社の限られたリソースを割いてまで取り組むべきかどうか悩まれているのではないでしょうか。では、私は普段のマーケティング活動を通して、どう評価しているかと言うと、「やはり、メルマガは有効だ!」です。
大事なのは、どうやって有効な施策にしていくか。
現在、既にメールマーケティング(メルマガ)に取り組まれていて、なかなか効果に結びつかない方は、今の取組内容を振り返ってみてください。
・メルマガにシナリオやストーリーを持っていない(=戦略を設定していない)
・すべてのお客様に同じ内容のメルマガを発信している(=お客様の状態や興味関心を加味していない)
・配信効果の振り返り(=PDCAサイクル)を実施していない
など、上記のいずれかに該当していませんでしょうか。メールマーケティング(メルマガ)は事前に戦略を固めて、
「どういった目的で(何のために)」
「誰に(ターゲット)」
「何を(コンテンツ)」
「どうやって(手段)」
届けるのかを明確に設定する必要があります。
また、前回配信したメルマガが良かったのか、悪かったのか、または、なぜ良かったのか、どこが悪かったのかなど、施策を振り返り、次回に活かしていくことが重要になります。決して1回の配信で一喜一憂することなく、分析・改善・実施・検証を粘り強く、継続していくことが勝ち筋の発見に繋がります。
最初にすべきこと
なぜ、メルマガを配信するのか
貴社の事業課題を整理したうえで、その解決策(打ち手)としてメルマガが有効なのか、を最初に考えてみてください。ただ、「メルマガを送ってみよう!」「メルマガを送ってみたい!」というHow思考(打ち手先行)から考えないように注意してください。
それは、なぜか?
How思考(打ち手先行)から入ってしまうと、何のためにメルマガを配信するかといった『目的』を見失ってしまうからです。目的を見失うと施策のKPIもよくわからなくなりますし、検証の時点でも何を振り返るのか、メルマガは良かったのか、悪かったのかという判断基準すらなくなってしまいます。したがって、最初にやるべきことは、事業課題の整理から。その事業課題を解決するための、打ち手を洗い出してみてください。その打ち手の中に、メルマガが含まれていれば、そして、メルマガの優先度が高ければ、是非、メルマガに取り掛かってみましょう。
環境を整える
環境と整えるというと、まずは「どうやって(どんなシステムを使って)」という発想になると思いますが、まずはその想いをいったん抑えてください。How(送り方)を考えるのは、まだ後です。冷静に考えてみてください。メルマガを配信するためには何が必要でしょうか?
そうです。お客様のメールアドレス(配信先)です。
配信先(メールアドレス)がないと、当然ながらメールは送信できません。また、1件・2件のような数件だけだと、メルマガという施策の効果は激減します。1件・2件なら、個別にお手紙を送るとか、お電話でご案内・勧誘するとか、当然ながら1to1でアプローチするほうが良いのです。では、メルマガのメリットとは何でしょうか?
1:n(多数)
メルマガは、一人に配信するのも、10人に配信するのも、100人に配信するのも、1,000人に配信するのも、基本的に、同じ工数なのです。つまり、メルマガ施策というのは、一度に多数の相手先に対して一斉にアプローチできることが最大のメリットなのです。電話では必ず、1:1です。訪問も必ず1:1です。DM(手紙)は、メルマガと同様に1:n(多数)が可能ですが、1回の施策におけるコストは郵送費もかかるので、メルマガよりも多額のコストがかかります。もう、お分かりですね?メルマガ施策は、比較的コストを抑えて(安価に)、一度に多数のお客様に情報をお届けできるのが最大のメリットなのです。
では、環境と整えるとは、いったいどういうことなのでしょうか?
メールアドレスを集約する
配信すべきお客様のメールアドレスを1か所に集めて、1:n(多数)にメールを配信できる環境を整えることが「まず最初にすべきStep」というイメージが出来たと思いますが、実は、貴社でメールアドレスを集約するということを試みた場合、想像以上にパワーがかかり、大変なのです。
それはなぜか?
お客様のメールアドレスは、どこにあるでしょう?誰が持っているでしょう?
実際にお客様と名刺交換した、あなた自身であったり、社内の営業担当者の方などです。あなたを含めて、社内のあらゆるメンバーが、これまでの活動のなかで、多数の名刺を取得しています。そしてその名刺は各担当者の名刺フォルダーや袖机のなかに保管されています。その名刺が貴社にとっての財産(宝の山)なのです。
その「宝の山」を活用するために、まずはやらなければならない最初のStepは、社内の各担当者から「お客様となり得る可能性がある名刺」を集めて、一箇所に情報(メールアドレス)を集約することです。
メールアドレスを管理する
メールはご存知の通り、メールアドレス(宛先)をメーラー(メール配信システム)に入力しないと配信することはできません。ご想像の通り、目の前の名刺を見ながら、誤字脱字がないように、メールアドレスを手入力して、メール配信の準備をするとなると、相当な負荷がかかりますよね。1件・2件でも負荷がかかるのに、それが、100件、200件となっていくと相当なストレスがかかりますし、各担当者からの協力もなかなか得ることはできないでしょう。
いまは、そういった負荷が解消できる「名刺管理」というサービスを提供する会社も複数存在します。「名刺管理ソフト」「名刺管理アプリ」とは、専用の端末で名刺をスキャンしたり、スマホのカメラで名刺を撮影するとメールアドレスを自動で読み取ってくれるサービスです。メールアドレスを集約する・管理するという工程(Step)において、大変便利なサービスですので、メルマガという施策に取り組む際は、導入を検討することをお奨めします。
シナリオの策定について
メルマガのセミナーやマーケティングの書籍でよく目にすることも多いかと思いますが、メルマガは届け方を誤ると、受信者(お客様)にとっては、スパム(迷惑メール)でしかなくなります。ポイントは、「お客様にとって有益なコンテンツであるかどうか」ということ。
我々が誰しも陥りがちなことは、会社に出社すると企業目線になり、企業が伝えたいことを一方的に発信してしまうことです。でも、少し立ち止まって見直してみてください。「あなたがお客様(受信者)なら、そのメルマガを受け取った時に、嬉しいと感じますか?」と。
お客様(受信者)が「嬉しい!」「良い情報を読めた」「次回が楽しみだ」と感じてくだされば、メルマガを通して、あなたの会社のファンになってくれます。ファンになってもらえると、あなたの会社の商品・サービスにも好意的に受け止めていただき、これまで以上に興味・感心を持っていたただけます。そうすることで、その瞬間には申込やお問い合わせに繋がらなかったとしても、お客様にニーズが発生した時に、検討対象のテーブルに挙げてもらえる可能性が高まります。まさに、これがメルマガならではのナーチャリング(お客様との関係性構築)であり、効果なのです。
メルマガは、ショット(1回の配信)で何としてもコンバージョンを獲得しようというよりも、むしろ持続的に関係性を築き上げ、あなたの会社のファンになっていただくことを施策目的と置き、お客様のニーズが発生した時の「タイミングキャッチ」のための重要な打ち手となります。
お客様(受信者)は、1ユーザーです。企業目線ではなく、ユーザー目線でメルマガを配信することが最も重要になりますので、その視点で作成してみてください。きっと良い結果に繋がるはずです。
最初はシンプルに
会社・商品・サービスによって、ユーザーの反応は千差万別です。なので、正解・成功が約束された一つのストーリー・シナリオというものは存在しません。したがって、実行する前に正解となるシナリオをセッティングすることなど不可能なのです。
実行前にシナリオ作成に悩まない・時間をかけすぎない
ある程度、これまでのサービス提供の経験から、何をお客様(ユーザー)に伝えるべきか、どういった順番で、誰に何を伝えるべきかといった簡単なイメージは湧いているかと思います。最初はあまり複雑にしすぎず、シンプルにお客様(ユーザー)が受け取ったら嬉しいだろうな・喜ぶだろうな、と思える情報を整理してメルマガを作ってみてください。
大事なのは、皆様(企業)が伝えたいことではなく、お客様(ユーザー)が受け取りたいだろうな、受け取ったら喜ぶ(嫌と思わない)だろうなという情報や伝え方に気を付けることです。
PDCAをしっかりと回すことが大事!
メルマガを配信したら、配信しっぱなし、振り返りをしない、ということが最もダメなことです。まずは、シンプルに送った結果をしっかりと振り返って、PDCAを回しましょう!
Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)でいうと、まずは上記でシンプルに『Do(実行)』を実行したと思うので、これから、『Check(評価)』をして、次の『Action(改善)=見直す』を考えるというサイクルを回すことが、まさに皆様が実施しなければならないことです。では、『Check(評価)』はどんなことをしたらいいのでしょうか?
- 開封した方を分析してカテゴリーに分類してみる
- クリックした方を分析してカテゴリーに分類してみる
- お問い合わせ(コンバージョン)ボタンをリンクしたユーザーをカテゴリーに分類してみる
- どのリンク先をお客様(ユーザー)は興味を持っているのか?
- 配信拒否は明確なメルマガに対する拒否反応(=配信してほしくない)という意思表になので、配信したメルマガ(企業目線で、お客様が喜ぶ・有益と思って配信したメルマガ)がマッチしていなかった結果なので、配信拒否したお客様の状況を分析してカテゴリーに分類してみる
『Check(評価)』をすることで、シナリオが見えてくる
上記をしっかり分析して、配信したメールに対して、振り返りをおこない、「誰に、何を喜ばれたのか・興味を持たれたのか」「何がダメだったのか」を整理して、では次回「どうあるべきなのか」「誰に何を伝えるべきなのか」ということを整理していくことで、少しずつ、『シナリオ』が出来てきます。
『Check(評価)』をした時は、必ず「仮説立て」をしましょう!
こういう結果が出たということは、恐らく(きっと)、こういったお客様(ユーザーのターゲティング)は、〇〇を求められている(興味を持たれている)ので、次回は〇〇(コンテンツ・情報)を伝えると、きっと喜ばれるだろうな・お客様(ユーザー)にとって有益な情報になるだろうな、という「仮説」が出てくると思います。これが重要なのです!
これがあって、初めて「シナリオ」を作っていくことが出来ますので、是非、そういった目線を意識して、検証・振り返りを実施してみてください。
メールマーケティング(メルマガ)のノウハウやお悩み事などについては、是非お気軽にご相談ください。